中古の固定資産の減価償却とは? 【保存版】中古車の耐用年数一覧表を公開!
東京・立川の医科・歯科・オーナー企業に強い税理士 小糸 輝(こいとあきら)です。
節税の手法のひとつとして中古の固定資産を購入するという方法があります。
中古で購入した固定資産は新品のものに比べ、すでに使用されているので、
通常の耐用年数に比べ、短い耐用年数が設定され、
当初の減価償却費(経費)の金額を大きくできるという効果があります。
今回はその耐用年数の計算方法をまとめていきたいと思います。
また、お客様とお話していると、
「中古車って新車と違って減価償却が早い(耐用年数が短いという意味)んだよね?」とか
「5年落ちの中古車の場合は何年で落ちるの?」という中古車についての
質問を受けることがありますので、(自分のためにも)中古車の耐用年数の一覧をまとめてみたいと思います。
目次
中古資産の耐用年数の基本的な考え方
中古で購入した固定資産は、下記の方法で耐用年数を計算することとなっています。
原則
使用可能期間として見積もられる年数
例外
使用可能期間の見積りが困難であるときは、簡便法により算定した年数
→中古で購入した資産が、あと何年使用できるかの見積りなんて、
客観的な判断は難しいので、実務上は例外の簡便法を使っていることがほとんどです。
簡便法の計算方法
(1) 法定耐用年数の全部を経過した資産
その法定耐用年数の20%に相当する年数
(2) 法定耐用年数の一部を経過した資産
その法定耐用年数から経過した年数を差し引いた年数に経過年数の20%に相当する年数を加えた年数
→(2)を分かり易くいうと・・・
① 法定耐用年数 - 経過年数 = A ※月単位で計算
② 経過年数 × 0.2 = B ※この段階で端数は切り捨てしない
③ A + B = 耐用年数 ※1年未満の端数切捨て、年数が2年に満たない場合は2年とする
となります。
また、耐用年数は、最低でも ”2年” となり、それ以下にはなりません。
具体的に計算してみると・・・
例 :2年5ヶ月(29ヶ月)落ちの複合機(法定耐用年数5年)を購入した場合
① 60ヶ月 - 29ヶ月 = 31ヶ月
② 29ヶ月 × 0.2 = 5.8ヶ月
③ 31ヶ月 + 5.8ヶ月 = 36.8ヶ月 → 36ヶ月 → 【3年】 となります。
中古車の耐用年数
では、次に中古車(普通自動車)の場合について考えてみます。
新品の場合の普通自動車の法定耐用年数は6年で、
経過年月ごとの耐用年数は下記の表の通りとなります。
初年度登録からの経過年月 | 耐用年数 |
---|---|
1ヶ月~1年3ヶ月以内 | 5年 |
1年4ヶ月~2年6ヶ月 | 4年 |
2年7ヶ月~3年9ヶ月 | 3年 |
3年10ヶ月以上 | 2年 |
【注意点】
中古車を事業用として使えるようにするために支払った修理代やメンテナンス費用が
中古車本体価格の50%以上を占める場合には、新車の場合の耐用年数で計算
することとなりますのでご注意ください。
【編集後記】
子供の日に、日頃お世話になっている、歯科医師の先生にお誘いいただき、
家族で千葉に「すだて」に行ってきました。
「すだて」とは、海に網を立てておき(これを”簀(す)”といいます)、
満潮時にこれに入った魚が干潮時に逃げ遅れるのを捕まえる漁法です。
逃げ遅れた魚が大量にいるので、ハトヤのCMのように捕まえることができます。
残念ながらうちの3歳の子どもは、海に漬かることを泣きながら拒否(笑)していましたが
よい経験になったと思います。来年は楽しめると良いのですが・・・
すだてに興味のある方はこちらへ → 東京湾・木更津・すだて遊び 網元つぼや
すだての後の潮干狩り